英検準1級 二次試験対策|面接で落ちる人の共通点と合格するための準備手順

英検準1級の一次試験を通過しても、二次試験(面接)で不合格になるケースは少なくありません。二次試験の合格率はおよそ85〜87%とされており、10人に1〜2人が落ちる計算です。「英語は話せるつもりなのに落ちた」という経験をした人も多いですが、その原因の多くは採点基準を正確に理解しないまま練習していることにあります。

この記事では、英検準1級二次試験の採点の仕組みと、合格するための具体的な準備手順を解説します。

英検準1級二次試験の形式と流れ

 

まず試験全体の流れを正確に把握しておきましょう。面接室への入室から退室まで、おおよそ8分間で進みます。試験はすべて面接委員との一対一形式で行われます。

入室すると、控え室で記入した「面接カード」を渡すよう求められます。着席後、氏名や受験級の確認が行われ、簡単な日常会話(ウォームアップ)が2〜3往復あります。このウォームアップは採点対象外なので、緊張をほぐす時間として活用しましょう。

その後、指示文と4コマのイラストが印刷された「問題カード」が渡されます。1分間の考慮時間のあと、2分間のナレーション(4コマの説明)を行います。続いてNo.1〜No.4の質問に答え、最後に問題カードを返却して退室します。入室から退室まで、すべてのやりとりは英語で行います。

試験の大まかな構成は次の通りです。

ナレーション(4コマ説明)2分間 → No.1(4コマ目に関連した仮定の質問)→ 問題カードを裏返す → No.2・No.3(カードのトピックに関連した意見を問う質問)→ No.4(やや社会性のある意見問題)→ 退室

採点は6つの観点で行われる

英検準1級二次試験の採点は、ナレーション・受け答えの内容・語彙・文法・発音・アティチュードの6項目で行われます。最後のアティチュード(態度・姿勢)は、語彙や文法と同等かそれ以上に合否に影響するため、見落とせない観点です。

ナレーション(4コマ説明)の採点

4コマのイラストを英語で2分間かけて説明する課題です。採点では「内容の網羅性」と「説明の流れ」が重視されます。文法が多少崩れても、全コマを時間内に説明し終えることのほうが評価は高くなります。一方、途中で止まってしまったり、一部のコマしか説明できなかったりすると大きく減点されます。

ナレーションの冒頭は、問題カードに印刷された指定の1文から始めなければなりません。この文の動詞は過去形で書かれているため、ナレーション全体を過去形で語るのが基本です。各コマの説明に時間の推移を示す表現(”The next day”、”A month later”、”As a result”など)を添えると、ストーリーの流れが聞き手に伝わりやすくなります。

No.1〜No.4の受け答えの採点

質問に対して意見と理由を明確に述べることが求められます。各質問には性格の違いがあるため、それぞれへの対応を理解しておくことが重要です。

No.1はイラストの4コマ目に関連した仮定の質問で、「もし登場人物だったら何を考えているか」という形式が大半です。仮定法で問われるため、答えも「I’d be thinking…」のように仮定法で返すことが求められます。2〜3文で答えるのが適切な分量です。

No.2・No.3は問題カードのトピックに関連した、受験者自身の意見を問う質問です。「Do you think that…?」や「Should…?」という形で出題され、Yes/Noを先に答えてから理由を1〜2文で続けます。No.4はトピックからやや離れた社会的な問いかけで、環境問題やテクノロジーと社会など幅広いテーマが扱われます。

いずれの質問においても、「Yes/No」だけで終わる答えや、理由が曖昧な回答は評価されません。「I think〜, because〜」の構造を基本として、接続表現(”Therefore”、”For example”)を使いながら答えをつなぐと、内容の整理された回答になります。

語彙・文法・発音の採点

英検準1級レベルの語彙を会話の中で使えているかが見られます。完璧な文法より、多様な文型を使おうとしていることが評価されます。発音はネイティブ水準ではなく、相手に理解できるかどうかが基準です。

アティチュード(態度・姿勢)の採点

入室した瞬間から退室するまで、コミュニケーションへの積極性・発声の明瞭さ・反応の自然さが評価されます。うつむいたまま小声で答えたり、無言で考え込んだりするとアティチュードの評価が下がります。ミスをしても投げやりにならず、”Excuse me.”と仕切り直して話し続ける姿勢が合格につながります。

面接で落ちる人の共通パターン

ナレーションが時間内に終わらない

4コマを2分で説明するには、1コマあたり約30秒のペース配分が必要です。最初のコマに時間を使いすぎると、後半のコマが説明できずに試験が終わります。考慮時間(1分間)を使ってコマごとの要点を頭の中で整理してから話し始めると、ペース配分が安定します。1コマにつき2〜3文を目安にすれば、2分以内に4コマをまとめることができます。

No.1を過去形で答えてしまう

No.1は「もしあなたが登場人物だったら」という仮定の質問です。仮定法に慣れていないと、”I think…”と直説法で答えてしまいがちです。練習の段階から”I’d be thinking…”や”I would…”のように仮定法を使う癖をつけておきましょう。

質問の意図を外した答えを返している

面接委員の質問をうまく聞き取れず、違う内容を答えているケースがあります。聞き取れなかった場合は”Could you repeat the question?”と聞き直すことが正しい対応です。聞き直すこと自体は減点されません。推測で答えた結果、質問と無関係な内容になる方がスコアに影響します。

意見を述べる練習が不足している

No.2〜No.4のパートでは、社会問題や環境、テクノロジーなどのトピックについて意見を求められます。準備なしに本番でこれらのテーマに答えようとすると、内容が浅くなりがちです。頻出トピックについて事前に英語で意見を作っておくと、本番での対応力が上がります。

合格するための準備手順

ステップ1:4コマナレーションの型を固定する

ナレーションは自由に話すのではなく、型に乗せることが安定への近道です。各コマの説明は「主語+動詞+目的語/補語」の順で組み立てます。登場人物を指すときは”The man”、”The woman”、”They”などを使い、コマとコマのつながりを示す時間表現を各コマの冒頭に置きます。吹き出しのセリフは”She said that…”などの形で組み込むと、内容を膨らませながら語彙力をアピールできます。

この型を繰り返し練習することで、本番でも迷わずに話し始められます。

ステップ2:頻出トピックの意見を事前に作る

二次試験の質問パートで出やすいトピックは、環境問題・テクノロジーと社会・教育・グローバル化などです。それぞれについて賛成・反対の立場と理由をあらかじめ整理し、英語で言えるようにします。使いやすい汎用表現(”S have a positive effect on ~.”、”S allow people to do ~.”、”It’s likely that ~.”など)をいくつか覚えておくと、未知のトピックにも対応しやすくなります。

ステップ3:模擬面接を繰り返す

実際に声を出して話す練習が、最も直接的な対策です。一人で練習する場合は必ず録音してください。録音を聞き返すことで、自分のスピードや発音、論理の流れを客観的に確認できます。可能であれば週に1〜2回、本番に近い形式で誰かに面接をしてもらうことが理想です。試験官役の人に”Could you tell me more about that?”と聞いてもらうだけで、本番の雰囲気に慣れる練習になります。

ステップ4:入退室の流れとアティチュードを確認する

採点は部屋に入った瞬間から始まっています。入室時の挨拶・着席前の確認・カードの受け渡しなど、試験の流れを事前に知っておくことで手順に戸惑う時間を減らせます。入室時は”Hello.”と明るく挨拶し、着席を促されたら”Thank you.”と答える。カードを渡すときは”Here you are.”、返却を求められたときも同様です。こうした定型フレーズを声に出して練習しておくと、入室直後の緊張が和らぎます。

本番で使える英語フレーズ

試験中に必ず使える可能性があるフレーズをまとめておきます。事前に声に出して練習しておくことで、本番でも自然に口から出てきます。

聞き取れなかったとき:「Could you repeat the question, please?」または「I beg your pardon?」。何度も使うのは避けましょう。考える時間が必要なとき:「Let me think for a moment.」または「Well, let me see…」。無言のまま考え込まず、考えていることを言葉で示すことが大切です。No.1の答え方:「I’d be thinking that… / I would probably…」のように仮定法を使います。No.2〜4の答え方:「I think ~, because ~.」または「In my opinion, ~. For example, ~.」と意見と理由を明確に述べます。

二次試験直前の最終確認

試験前日は新しいことを覚えようとするより、これまでの練習で作った型と答えを声に出して確認するにとどめます。特にナレーションの型と、頻出トピックへの答えの構造を確認しておくと、当日落ち着いて話し始めることができます。

試験当日は、答えが分からない質問が来ても”Let me think for a moment.”と一言断ってから考える時間を取ることができます。沈黙が続くよりも、考えているシグナルを出したほうが面接委員への印象がよくなります。アティチュードの採点は退室の挨拶まで続いているので、”Thank you. Have a nice day.”と笑顔で部屋を出るまで気を抜かないようにしましょう。

まとめ

英検準1級二次試験は、自然な英会話ができるかどうかより「採点観点に沿った構成で答えを返せるかどうか」を測る試験です。合格率85〜87%という数字は、対策をしていれば十分に合格できる水準であることを示しています。

ナレーションは全コマを時間内に説明する型を固定すること、No.1は仮定法で答えること、No.2〜No.4は意見と理由の構造で答えること、そしてアティチュードを入室から退室まで意識すること。この4点を軸にした練習を積めば、合格のラインに確実に近づきます。

投稿者プロフィール

mycoachadmin
mycoachadmin
【My Test Coach編集部】
アメリカ・ニューヨーク在住
大学卒業後渡米
長年、アメリカ在住の日本人対象に英語教育を行う

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