英語は話せるのに英検に受からない理由|現地校に通う子がつまずく4つのポイント

勉強する人

現地校やインターナショナルスクールで英語の授業を受けていて、友達とも英語で話している。

それなのに英検の一次試験で落ちた。

海外にお住まいのご家庭から、この相談をよくいただきます。

結論から言うと、これは英語力が足りないから起きているわけではありません。

英検が測っているものと、普段使っている英語がずれているために起きます。

この記事では、英語を話せる子が英検でつまずく4つのポイントと、対策を進める順番を整理します。

理由1|英検は問題数に関係なく、技能ごとにスコアを均等配分している

英検の合否は、技能ごとに算出したスコア(英検CSEスコア)を合算して判定します。

ここで見落とされやすいのが、技能ごとの満点が同じだという点です。

英検協会は「技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分しています」と説明しています。

そのうえで「したがって、技能ごとに1問あたりのスコアへの影響は異なります」と明記しています。

リーディング31問とライティング2問が、同じ750点

準1級の一次試験を例に見てみます。

技能 出題内容 問題数 満点スコア
リーディング 短文の語句空所補充18/長文の語句空所補充6/長文の内容一致選択7 31問 750点
ライティング 英文要約1/英作文(意見論述)1 2問 750点
リスニング 会話の内容一致選択12/文の内容一致選択12/Real-Life形式5 29問 750点

リーディングは31問で750点、ライティングは2問で同じ750点です。

単純に割れば、ライティングの1問はリーディングの15問分の重みを持っていることになります。

現地校に通う子はリスニングで高い点を取れることが多く、そこで安心してしまいがちです。

しかしライティングを落とすと、その貯金は一気に消えます。

各級の技能ごとの満点スコア

1級 準1級 2級 準2級プラス 準2級 3級 4級 5級
1技能あたりの満点 850点 750点 650点 625点 600点 550点 500点 425点

英検協会は「合格するためには、技能のバランスが重要になります」としています。

参考として、2016年度第1回の一次試験では、1級・準1級は各技能の正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度だった受験者の多くが合格したと公表されています。

得意な技能で大きく稼いで苦手を埋める、という戦い方がしにくい仕組みだと考えてください。

理由2|日常の英語と、英検が求める「書き言葉の型」が違う

採点されるのは内容・構成・語彙・文法の4観点

英検のライティングは、次の4つの観点で採点されます。

内容は、課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか。

構成は、英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか。

語彙は、課題に相応しい語彙を正しく使えているか。

文法は、文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか。

注目したいのは、この4つのどこにも「英語が自然かどうか」という項目がないことです。

ネイティブらしい言い回しができても、求められている条件を満たしていなければ点は付きません。

英語が書ける子ほどはまりやすい減点

英検協会が挙げている注意点のうち、話せる子ほど引っかかりやすいものがあります。

  • TOPICの問いに答えていない
  • 意見と矛盾する理由を書いている
  • 理由の説明が足りず、説得力が弱い
  • TOPICに関連のない内容が混ざっている

自由に書ける子ほど、書きたいことを書いてしまい、問われたことから外れます。

英検のライティングは作文ではなく、指定された条件を満たす作業だと考えてください。

評価基準そのものの読み方は、英作文の評価基準と具体対策の記事で詳しく解説しています。

理由3|語彙と文法の問題は「知っているか」だけを聞いてくる

準1級のリーディング31問のうち、18問は短文の語句空所補充です。

リーディングの半分以上が、単語と熟語を知っているかどうかを直接問う形式になっています。

会話であれば、知らない単語があっても言い換えたり、別の表現で伝えたりできます。

しかし4択の空所補充では、その回避ができません。

現地校に通っていても、試験で出るようなアカデミックな語彙や、日常会話にはあまり出てこない表現に触れる機会は限られます。

ここは英語力ではなく、覚えたかどうかで決まる部分です。

裏を返せば、やれば確実に伸びる部分でもあります。

理由4|二次試験は「話せること」ではなく「型どおりに話すこと」が見られる

一次を通過しても、二次試験で落ちるケースがあります。

面接で評価されるのは流暢さだけではありません。

級ごとに決まった流れがあり、その形に沿って答えることが求められます。

普段から英語で会話している子ほど、聞かれたことに自由に答えてしまいます。

話し続けられるのに、求められている形から外れて点が伸びない、ということが起こります。

準1級の二次試験については、落ちる人の共通点を英検準1級 二次試験対策の記事にまとめています。

現地校に通う子が英検対策を進める順番

1. 過去問を1回分、時間を計って解く

英検の公式サイトでは、直近3回分の過去問が公開されています。

まずは時間を計って1回分を解き、技能別にどこで落としているかを確認します。

「英語は得意だから大丈夫」という感覚のまま進めると、配点の重い部分を放置したまま時間を使うことになります。

2. ライティングの型を先に固める

配点が重く、しかも短期間で改善しやすいのがライティングです。

型は決まっているので、覚えて当てはめる練習を数回繰り返すだけでもスコアは動きます。

3. 語彙を受験する級のレベルに合わせて詰める

語彙は積み上げに時間がかかるので、早く始めるほど楽になります。

毎日少しずつ触れる形にして、受験日から逆算して進めます。

4. 二次は本番と同じ流れで声に出して練習する

一人では、自分の答えが求められている形に沿っているかを確認できません。

本番と同じ流れで質問してくれる相手を確保しておくと、当日の崩れ方が変わります。

どこから手を付けるべきかの見極めと、ライティングや二次試験の練習相手の確保は、独学では埋めにくい部分です。

講師の選び方は英検オンライン個別指導の選び方の記事で解説しています。

よくある質問

現地校に通っていれば、いきなり上の級を受けてもいいですか

リスニングとスピーキングは実力で押せますが、語彙とライティングは受験する級のレベルに合わせた準備が必要です。

過去問を1回分解いてみて、その2つが届いていれば挑戦する価値があります。

帰国生入試では何級から使えますか

学校や学部によって基準が違うため、志望校の募集要項で確認するのが確実です。

大学の帰国生入試については、出願基準の見方を帰国生入試で必要な英語資格の記事にまとめています。

対策はいつから始めればいいですか

語彙に一番時間がかかるので、受験日から逆算して語彙の期間を確保できるかで決めます。

ライティングと二次試験は後半に寄せても間に合いますが、語彙は前倒しでしか解決できません。

受験する級や残り期間に合わせたレッスンの内容と費用は、コース内容と料金のページでご確認いただけます。
「できたはずなのに落ちた」と感じる場合は、スコアの出し方そのものを知っておくと原因がはっきりします。

算出の仕組みと成績表の読み方は英検CSEスコアの仕組みの記事で解説しています。

まとめ

英語が話せるのに英検に受からないのは、英語力の問題ではなく、英検という試験の作りに合わせた準備をしていないからです。

英検は問題数に関係なく技能ごとにスコアを均等配分するため、問題数の少ないライティングが大きな重みを持ちます。

ライティングは英語の自然さではなく、内容・構成・語彙・文法の4観点で採点されます。

語彙問題は言い換えが使えないため、覚えているかどうかだけで決まります。

二次試験は自由に話す場ではなく、決まった形に沿って答える場です。

まずは過去問を1回分、時間を計って解いてみてください。

どの技能で落としているかが分かれば、やるべきことは絞り込めます。

講師との相性は、実際に一度受けてみないと分かりません。

My Test Coachでは初回レッスンを無料で試せますので、まずは1回受けてから判断してみてください。

レッスン内容や進め方について確認したいことがあれば、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

Manami Palmini
Manami Palmini
Manami Palmini(マナミ・パルミニ)/My Test Coach 講師・英語教育スペシャリスト
アメリカ・ニューヨーク在住。国際基督教大学大学院修了、ニューヨーク大学(NYU)大学院修了(芸術教育学・言語教育研究)。
英検1級/IELTS 8.0/TOEFL 100/TESOL(英語教授法)取得。早稲田アカデミー現役英語講師。
日本とアメリカで8年以上にわたり英語指導に従事し、現地校・日本人学校に通うお子さまの英語力育成、英検・TOEFL・IELTS対策、中学・高校・大学受験対策を担当しています。

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