英検CSEスコアの仕組み|「できたはずなのに落ちた」が起きる理由

勉強する女性

自己採点では届いていたはずなのに、結果は不合格だった。

手応えは悪くなかったのに、スコアが思ったより低かった。

英検の結果でこの食い違いが起きるのは、英検CSEスコアの作りを知らないまま、素点の感覚で合否を見積もっているからです。

この記事では、英検CSEスコアの仕組みと、不合格だったときに成績表のどこを見て次の一手を決めるかを整理します。

英検CSEスコアとは、技能ごとに出して合算するスコアのこと

英検は、各技能の正答数をもとに技能別のスコア(英検CSEスコア)を算出します。

一次試験はリーディング・リスニング・ライティングの技能別スコアを合算して合否を判定します。

そして英検協会は「各級の合格基準スコア(英検CSEスコア)は固定されています」と明記しています。

回によって難易度が上下しても、合格に必要なスコアそのものは動きません。

一次試験の合格基準スコア 二次試験の合格基準スコア
1級 2028 602
準1級 1792 512
2級 1520 460
準2級プラス 1402 427
準2級 1322 406
3級 1103 353
4級 622
5級 419

4級・5級の級認定はリーディングとリスニングによる一次試験のみで判定されます。

「できたはずなのに落ちた」が起きる3つの仕組み

1. 自分の正答数からスコアは計算できない

英検協会は、スコアは全答案の採点後に統計的手法(Item Response Theory)を用いて算出しているため、受験者が自分の正答数からスコアを算出することはできないと説明しています。

そのうえで「同じ正答数であっても回次によりスコアは異なります」とも明記しています。

つまり「何問正解したから合格ラインに乗っているはず」という自己採点は、そもそも成立しません。

手応えとスコアがずれるのは、感覚が鈍いからではなく、換算の仕組みがそうなっているからです。

2. 1技能が沈むと、他の技能が満点でも届かない

英検協会は、準1級を例にした具体例を公開しています。

制度 技能別の配点 リーディング満点・リスニング満点・ライティング0点の場合 判定
2015年度以前(素点ベース) R51/L34/W14 85/99(約86%) 合格
2016年度以降(CSEスコアベース) R750/L750/W750 1500/2250 不合格

英検協会は「2015年度までの準1級では、配点が低いライティングが0点であっても他の技能の得点が高ければ合格する可能性がありましたが、2016年度以降は各技能均等にスコアが配分されるので不合格となります」と説明しています。

リーディングとリスニングが満点でも、ライティングが0点なら合格基準の1792に届きません。

得意な技能で稼いで苦手を埋める、という考え方が通用しない理由がここにあります。

3. 一次試験と二次試験のスコアは別勘定

一次試験で合格基準を大きく上回っても、その余裕を二次試験に持ち越すことはできません。

二次試験にはスピーキングだけの合格基準スコアが別に設定されています。

一次を高いスコアで通過した安心感のまま二次に臨んで落ちる、というのはこの構造から起きます。

合格に必要なスコアの割合は、級が上がるほど高くなる

技能ごとの満点スコアは級によって決まっています。

一次試験はその3倍(4級・5級は2倍)が満点です。

1技能あたりの満点 一次試験の満点 一次の合格基準スコア 必要な割合
1級 850 2550 2028 約79.5%
準1級 750 2250 1792 約79.6%
2級 650 1950 1520 約77.9%
準2級プラス 625 1875 1402 約74.8%
準2級 600 1800 1322 約73.4%
3級 550 1650 1103 約66.8%

3級では満点の約67%で届くのに対して、準1級では約80%が必要になります。

ここで注意したいのは、この割合は正答率ではないという点です。

スコアは統計的手法で算出されるため、必要な正答数がこの割合どおりになるわけではありません。

参考として英検協会は、2016年度第1回の一次試験では1級・準1級は各技能の正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度だった受験者の多くが合格したと公表しています。

不合格だったときに、成績表のどこを見るか

1. 技能別スコアと合格基準の差を出す

英検の成績表には、合否にかかわらず技能別の英検CSEスコアが記載されます。

まず3技能の合計と合格基準スコアの差を出し、次にどの技能が全体を引き下げたのかを確認します。

2. 一番低い技能から手を付ける

均等配分である以上、伸びしろが一番大きいのは最も低い技能です。

得意な技能をさらに伸ばすより、沈んでいる技能を平均まで引き上げるほうが、同じ勉強時間でスコアの動き方が大きくなります。

3. 全技能を基準の少し上に乗せることを目標にする

合格基準は合計で判定されますが、狙うべきは特定の技能で大きく稼ぐことではありません。

どの技能も基準を少し上回る状態を作るほうが、回ごとの難易度の揺れに強くなります。

英語は話せるのにスコアが伸びない場合は、技能ごとに原因が違います。

原因の切り分け方は英語は話せるのに英検に受からない理由の記事で解説しています。

よくある質問

不合格でもスコアは出ますか

出ます。

合否にかかわらず技能別のスコアが出るので、次に何をすべきかの材料として使えます。

一次に合格して二次で落ちた場合、次はどうなりますか

一次試験に合格して二次試験が不合格または欠席だった場合、次回以降の申し込み時に一次試験免除を申請すると、二次試験から受けられます。

この資格の有効期限は1年間で、翌年度の同じ回まで申請できます。

申請には一次合格時の回次・級と受験番号が必要になるので、成績表は必ず保管しておいてください。

ライティングのスコアが毎回低いのですが、どう直せばいいですか

英検のライティングは英語の自然さではなく、内容・構成・語彙・文法の4観点で採点されます。

評価基準の読み方と対策は英作文の評価基準と具体対策の記事にまとめています。

二次試験のスコアが伸びません

二次試験は流暢さだけでなく、級ごとに決まった流れに沿って答えられているかが見られます。

準1級については英検準1級 二次試験対策の記事で、落ちる人の共通点を解説しています。

技能別のスコアをどう読んで、どの順番で埋めていくかを一緒に整理したい場合は、コース内容と料金のページからレッスンの内容をご確認いただけます。

まとめ

英検CSEスコアは、技能ごとに算出したスコアを合算して合否を判定する仕組みです。

スコアは統計的手法で算出されるため、自分の正答数から合否を見積もることはできません。

各技能に均等配分されるので、1技能が沈むと他が満点でも合格基準に届きません。

一次試験と二次試験のスコアは別勘定で、一次の余裕は二次に持ち越せません。

不合格だったときは、技能別スコアと合格基準の差を出して、一番低い技能から手を付けてください。

どの技能をどこまで上げれば届くのかが数字で見えれば、次の受験までにやることは決まります。

学習の設計をどう組むか迷う場合は、英検オンライン個別指導の選び方の記事も参考にしてください。

講師との相性は、実際に一度受けてみないと分かりません。

My Test Coachでは初回レッスンを無料で試せますので、まずは1回受けてから判断してみてください。

レッスン内容や進め方について確認したいことがあれば、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

Manami Palmini
Manami Palmini
Manami Palmini(マナミ・パルミニ)/My Test Coach 講師・英語教育スペシャリスト
アメリカ・ニューヨーク在住。国際基督教大学大学院修了、ニューヨーク大学(NYU)大学院修了(芸術教育学・言語教育研究)。
英検1級/IELTS 8.0/TOEFL 100/TESOL(英語教授法)取得。早稲田アカデミー現役英語講師。
日本とアメリカで8年以上にわたり英語指導に従事し、現地校・日本人学校に通うお子さまの英語力育成、英検・TOEFL・IELTS対策、中学・高校・大学受験対策を担当しています。

Responses

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です