帰国子女の高校受験|英検は何級から評価されるのか、学校ごとの扱いを整理
高校の帰国生入試では、英検は何級から評価されるのか。
中学受験と違い、高校では「この資格があれば出願できる」という基準を明示している学校が多くあります。
一方で、資格がなくても同じ枠に出願できる道も用意されています。
さらに高校では、英語以外の言語の資格が評価される学校もあります。
この記事では、実際の募集要項をもとに整理します。
以下は2026年度・2027年度の要項にもとづく内容です。
要項は毎年変わるので、出願前に必ず志望校の最新版をご確認ください。
資格が出願の入口になる典型例
同志社国際高等学校の2026年度 帰国生徒入試には、特別推薦入試〈専願〉という方式があります。
選考は語学資格・書類審査・自己推薦書・面接で、第1次選考(書類)と第2次選考(面接)の2段階です。
出願するには、同校を第1志望として入学を確約できることに加えて、〈条件A〉または〈条件B〉のどちらかを満たす必要があります。
条件A|優れた語学力を持つ者
次の9項目のうち、1項目以上に該当していることが条件です。
| 言語 | 試験 | 必要な基準 |
|---|---|---|
| 英語 | TOEFL iBT(Home Editionを含む) | 79点以上(PBTは550点以上) |
| 実用英語技能検定(英検) | 準1級以上合格(準1級はCBT・S-CBTを含む) | |
| TOEIC Listening & Reading | 780点以上 | |
| ケンブリッジ英検(for Schoolsを含む) | B2 First(FCE)160点以上 | |
| ドイツ語 | Goethe-Zertifikat(青少年向け・大人向け) | B2以上合格 |
| フランス語 | 一般DELF・DELFジュニア | B2以上合格 |
| スペイン語 | DELE | B2以上合格 |
| 中国語 | HSK | 6級180点以上(新方式の7〜9級は対象外) |
| 韓国・朝鮮語 | 韓国語能力試験 | 5級以上合格 |
ここで見落とせない条件が1つあります。
要項には「資格を取得した言語は、在住国または在籍学校で日常使用されている場合に限る」と書かれています。
つまり日本で勉強して取った中国語の資格を、アメリカ在住のまま使うことはできません。
条件B|中学校での成績が優秀な者
国内の中学校または海外の全日制日本人学校中学部で、第3学年1学期(前後期制の場合は前期)の9教科の5段階評価の合計が40以上であることが条件です。
語学資格と中学の成績が、同じ「特別推薦入試の出願条件」として並列に置かれています。
現地校で英語の資格を取る時間が確保できなかった場合でも、日本人学校や国内中学での成績があれば出願できる設計です。
英語以外の言語が評価されるのは高校の特徴
同志社国際の場合、中学入試で認められている語学資格は英語系の4種類だけです。
これが高校入試になると、ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・韓国朝鮮語が加わって9項目になります。
非英語圏に駐在しているご家庭にとっては、英検を追いかけるより現地語の資格で条件を満たすほうが近道になる場合があります。
お子さんが通っている現地校の使用言語が英語でないなら、志望校の要項でこの欄を確認する価値があります。
中学と高校で、必要な基準はどう変わるか
同じ同志社国際でも、中学と高校では基準が異なります。
| 試験 | 中学 A選考〈専願〉 | 高校 特別推薦〈条件A〉 |
|---|---|---|
| TOEFL iBT | 68点以上 | 79点以上 |
| 英検 | 準1級以上 | 準1級以上 |
| TOEIC L&R | 730点以上 | 780点以上 |
| ケンブリッジ英検 | B2 First 160点以上 | B2 First 160点以上 |
TOEFLとTOEICは中学より高い基準が求められます。
一方で英検とケンブリッジ英検は、中学も高校も同じ基準です。
英検準1級を取っておけば中学入試でも高校入試でも条件を満たせるという意味で、英検は長期の計画が立てやすい試験だといえます。
資格を使わない方式も用意されている
資格の基準に届かない場合でも、出願できる方式はあります。
同志社国際高等学校では、特別推薦入試のほかに2つの方式があります。
| 選考区分 | 選考内容 | 語学資格の要件 |
|---|---|---|
| 特別推薦入試〈専願〉 | 語学資格または成績・書類審査・自己推薦書・面接 | 条件Aを使う場合はあり |
| A選考〈併願〉 | 書類審査・小論文(日本語以外・60分)・面接 | なし |
| B選考〈併願〉 | 教科試験3教科(国語・数学・英語/各50分・各100点) | なし |
A選考の小論文は、海外生活で習得した外国語を用いて当日のテーマについて書きます。
テーマは日本語と英語で出題されますが、小論文に日本語を使うことは認められていません。
国際基督教大学高等学校(ICU高校)も、2027年4月入学の帰国生徒入試を3つの方式で実施しています。
推薦入試は中学校3年間の成績・外国語検定試験結果・校長推薦書・自己PRカードなどの書類審査と面接です。
書類選考入試は中学校3年間の成績などの書類審査と面接で、帰国生徒資格があれば出願できます。
学力試験入試は英語・国語・数学の3教科(各100点)の学力試験に、中学3年生の調査書点を加えて判定します。
このように、資格で入る道・書く力で入る道・教科で入る道が並んでいる構造は、中学受験と共通しています。
中学受験側の整理は帰国子女の中学受験で英語資格はどこまで必要かの記事にまとめています。
結局、何級を目指せばいいのか
資格を使う方式を1つでも受けるなら
準1級が現実的な目標になります。
同志社国際の例でいえば、中学も高校も英検の基準は準1級以上で共通です。
中学受験のときに準1級を取っていれば、高校受験でもそのまま使える可能性があります。
資格を使わない方式だけを受けるなら
級そのものを目標にする必要はありません。
判断基準は、当日の英語の学力試験や小論文で戦えるかどうかです。
英語は話せるのに級が取れない、という場合は原因が技能ごとに分かれています。
切り分け方は英語は話せるのに英検に受からない理由の記事で解説しています。
いつまでに取るかを逆算する
資格を使う方式では、出願の時点で合格していることが前提になります。
同志社国際高等学校の場合、12月入試のWeb出願期間は9月上旬から10月上旬です。
中学3年生の夏までに結果が出ている必要がある、ということになります。
海外にお住まいの場合は受験機会そのものが限られるので、ここが最大の制約です。
アメリカでの受験方法は英検の海外受験会場(アメリカ)の記事で解説しています。
よくある質問
英検2級では足りませんか
方式によります。
同志社国際の特別推薦〈条件A〉は準1級以上なので、2級では条件を満たせません。
ただし〈条件B〉の成績要件を使うか、A選考・B選考に出願する道は残っています。
学校ごとに基準が違うので、志望校の要項で級を確認してください。
英語以外の言語の資格でも本当に使えますか
同志社国際高等学校の特別推薦〈条件A〉のように、ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・韓国朝鮮語の資格を明記している学校があります。
ただし、その言語が在住国または在籍学校で日常使用されていることが条件です。
非英語圏にお住まいの場合は、志望校の要項でこの欄を必ず確認してください。
帰国生として出願するには、海外在住期間の条件もありますか
あります。
同志社国際高等学校の帰国生徒認定では、海外在住期間が1年6ヶ月以上で帰国後の期間が海外在住期間を越えないこと、小学校課程における海外在住期間が4年6ヶ月以上であること、海外在住期間が5年6ヶ月以上であることのいずれかを満たす必要があります。
資格の準備と並行して、この条件を満たしているかも早めに確認しておいてください。
志望校の方式に合わせて、いつまでに何を準備するかを一緒に整理したい場合は、コース内容と料金のページからレッスンの内容をご確認いただけます。
まとめ
高校の帰国生入試では、資格を出願条件にする方式が中学受験より明確に用意されています。
同志社国際高等学校の特別推薦〈条件A〉であれば、英検は準1級以上が基準です。
ただし資格は唯一の入口ではなく、中学校の成績で出願する〈条件B〉や、小論文型・教科型の方式も並んでいます。
そして高校では、英語以外の言語の資格が評価される学校があります。
まず志望校の要項を開いて、どの方式で受けるかを決めてください。
目指す級が決まるのは、そのあとです。
学習の進め方に迷う場合は、英検オンライン個別指導の選び方の記事も参考にしてください。
講師との相性は、実際に一度受けてみないと分かりません。
My Test Coachでは初回レッスンを無料で試せますので、まずは1回受けてから判断してみてください。
レッスン内容や進め方について確認したいことがあれば、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
投稿者プロフィール

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Manami Palmini(マナミ・パルミニ)/My Test Coach 講師・英語教育スペシャリスト
アメリカ・ニューヨーク在住。国際基督教大学大学院修了、ニューヨーク大学(NYU)大学院修了(芸術教育学・言語教育研究)。
英検1級/IELTS 8.0/TOEFL 100/TESOL(英語教授法)取得。早稲田アカデミー現役英語講師。
日本とアメリカで8年以上にわたり英語指導に従事し、現地校・日本人学校に通うお子さまの英語力育成、英検・TOEFL・IELTS対策、中学・高校・大学受験対策を担当しています。
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