帰国子女の英語力維持|アメリカにいる今から始める準備と帰国後の続け方

本帰国が決まると、「せっかく身についた英語が、日本に戻ったら落ちてしまうのでは」と心配になる保護者の方は多いと思います。

現地校では毎日英語で授業を受け、英語の本を読んでいた子も、日本に戻ると英語を使う場面そのものが減ります。

英語力の維持は、帰国してから慌てて始めるより、アメリカにいる今のうちに「続ける仕組み」を用意しておくほうが進めやすくなります。

この記事では、帰国後に英語力が落ちやすい理由、帰国前にやっておきたい準備、帰国後の続け方、英語資格試験や帰国生入試との関係を順に整理します。

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帰国後に英語力が落ちやすい理由

帰国後に英語が落ちたと感じるのは、本人の努力不足というより、英語に触れる量が環境ごと変わるためです。

どこが変わるのかを知っておくと、何を残せばよいかが見えてきます。

英語を使う必要がなくなる

アメリカでは、授業も友達との会話も買い物も英語なので、意識しなくても毎日英語を使っています。

日本に戻ると、学校も家庭も日本語になり、英語を使わなくても一日が終わるようになります。

英語を読む量が大きく減る

現地校では、国語にあたるELAだけでなく、理科や社会の教材も英語で読んでいます。

帰国後は、教科の読み物がすべて日本語になるので、英語で読む量が一気に減ります。

日本の学校英語とのギャップ

日本の中学校の英語は、小学校で学んだ語に1,600〜1,800語程度の新語を加えることが学習指導要領で示されています。

授業は英語で行うことが基本とされていますが、内容は小学校で学んだ英語の上に少しずつ積み上げていく組み立てです。

現地校で学年相応の英語を使ってきた子にとっては、語彙や読む分量の面で物足りなく感じることがあります。

一方で、文法用語を使った説明や、日本語で答える問題など、現地校では経験しなかった形式に戸惑うこともあります。

学習指導要領では、海外から帰国した生徒について、外国での生活経験を生かすなどの適切な指導を行うものとされていますが、具体的な対応は学校によって異なります。

出典:文部科学省|中学校学習指導要領(平成29年告示)

帰国前(アメリカにいる間)にやっておきたい準備

英語力の維持で効果が大きいのは、英語をいちばん使えている今の状態を基準として残しておくことです。

帰国の半年〜1年前から、3つの準備を少しずつ進めておくと、帰国後の負担が軽くなります。

今の英語力を数字で残しておく

帰国前に英検を受けておくと、合否だけでなく、技能ごとの英検CSEスコアが成績表に残ります。

このスコアが、帰国後に「どの技能が落ちたか、保てているか」を比べるための基準になります。

英検は問題の形式やライティングの書き方に決まりがある試験なので、英語が話せても形式に慣れていないと実力どおりの点が出にくいことがあります。

海外にいながら英検対策を進める手順は「英検オンライン個別指導の選び方と進め方|海外在住の子が自宅で伸ばす3ステップ」で詳しく解説しています。

帰国後も続ける「読む」「書く」の習慣を決めておく

帰国してから英語の本を探し始めると、日本語の勉強に追われて後回しになりがちです。

今読んでいるシリーズの続きや、少し上のレベルの本を何冊か決めておき、電子書籍や持ち帰る本として用意しておくと、帰国後もそのまま読み続けられます。

書く習慣も同じで、週に1回、短い英文の日記や読んだ本の感想を書く、といった小さな形で始めておくと続けやすくなります。

受ける予定の入試の要項を先に確認する

帰国生入試で英語資格をどう扱うかは学校ごとに違い、出願条件になる学校もあれば、当日の英語試験で測る学校もあります。

中学受験の場合は「帰国子女の中学受験で英語資格はどこまで必要か|出願条件になる学校とならない学校」で詳しく解説しています。

高校受験を考えている場合は「帰国子女の高校受験|英検は何級から評価されるのか、学校ごとの扱いを整理」で詳しく解説しています。

帰国前にどこまで準備しておくかを講師と一緒に整理したい場合は、無料体験レッスンで現在の英語力を確認するところから始められます。

帰国後は「読む・書く・話す」の機会を意識して残す

帰国後は、英語に触れる時間を自然に確保できる環境ではなくなるので、機会をこちらから作る必要があります。

技能ごとに、無理なく続けられる形を考えておきます。

読む:量より「途切れさせない」ことを優先する

日本の学校の宿題や日本語の勉強が増える時期なので、アメリカにいたころと同じ量を読むのは現実的ではありません。

寝る前の15分など、時間と場所を固定して、毎日少しでも英語の文章に触れる形にすると続きやすくなります。

書く:読んでもらう相手を作る

書く力は、書いたものに反応してくれる人がいないと続きにくい技能です。

英検のライティングのように、決まった語数で意見と理由を書く練習は、添削を受けながら進めると型が身につきやすくなります。

話す:定期的に英語で話す時間を決めておく

話す力は、相手がいる時間を予定として組み込んでおかないと、すぐに機会がなくなります。

週に1回でも、英語だけで話す時間があると、英語で考えて返す感覚を保ちやすくなります。

英語資格試験を「目標」と「記録」に使う

帰国後に英語を続けるうえで、英検などの資格試験は、目標と記録の両方として使えます。

ただし、入試に使う場合は「いつ取得したものか」が問われることがあるので注意が必要です。

目標として使う:次の級が勉強の理由になる

日本では周りが英語を使わないので、「なぜ英語を続けるのか」という理由が子ども本人の中で薄れやすくなります。

次に受ける級と時期を決めておくと、読む・書くの練習に具体的な目的ができます。

日本国内では、英検S-CBTが原則毎週土日に実施されており、受験日を選びやすくなります。

出典:日本英語検定協会|英検S-CBT

記録として使う:技能別のスコアで変化を見る

英検CSEスコアは技能ごとに出るので、帰国前の成績表と比べれば、どの技能が保てていて、どこが落ちているかが分かります。

英検の一次試験の合格基準スコアは、たとえば2級が1520、準1級が1792で、各技能に均等に配分されています。

1つの技能だけが大きく下がると、ほかの技能が保てていても合格に届かないことがあるので、技能ごとの変化を見ておく意味があります。

出典:日本英語検定協会|英検CSEスコアでの合否判定方法について

入試では「取得時期」が指定されることがある

英検協会は、入試などに提出する証明書について、提出先によっては有効期限を定めている場合があるので、提出先の募集要項を確認するよう案内しています。

実際に、学校の要項で英検の取得時期が指定されている例があります。

学校・入試 英検の取得時期 英検以外の英語資格
立命館宇治中学校(2027年度入学試験要項) 小学4年生の4月以降に受験・取得したもの 申請日からさかのぼって2年以内
立命館宇治高等学校(2027年度国際入学試験要項) 中学1年生の4月以降に受検・取得したもの 国際推薦事前資格確認申請締切日からさかのぼって2年以内

このように、帰国前にアメリカで取った級がそのまま使えるかどうかは、学校と取得した学年によって決まります。

出典:日本英語検定協会|試験結果・解答

出典:立命館宇治中学校|2027年度 入学試験要項

出典:立命館宇治高等学校|2027年度 国際(帰国生徒・外国籍生徒)入学試験要項

大学の帰国生入試で必要になる資格は「帰国生入試で大学合格に必要な英語資格とは?取得戦略を徹底解説」で詳しく解説しています。

在米講師とのオンラインレッスンを帰国後も続ける

アメリカにいる間にオンラインで習っている講師がいれば、帰国後も同じ講師で続けるという選択肢があります。

同じ講師で続けるメリット

アメリカで習っていた講師は、子どもの得意な技能や書き方のくせ、現地校で使ってきた表現をすでに知っています。

帰国後の変化にも気づいてもらいやすくなります。

アメリカ在住の講師から学ぶメリットは「アメリカ在住講師から英語を学ぶメリットと、オンラインで探す方法」で詳しく解説しています。

日本とアメリカの時差を確認しておく

日本には夏時間がないため、アメリカとの時差は、アメリカが夏時間かどうかで1時間変わります。

アメリカの夏時間の期間でいうと、日本の夕方〜夜は、東部では早朝〜朝、太平洋側ではさらに早い時間にあたります。

日本時間 米国東部(夏時間) 米国太平洋(夏時間)
平日 19時 同じ日の 6時 同じ日の 3時
平日 21時 同じ日の 8時 同じ日の 5時
土曜 9時 金曜 20時 金曜 17時
日曜 10時 土曜 21時 土曜 18時

アメリカが標準時の期間(11月〜3月ごろ)は、表のアメリカ側の時刻がそれぞれ1時間早くなります。

日本の週末の朝は、アメリカでは前日の夕方〜夜にあたるので、平日の夜が合わない場合の候補になります。

My Test Coachでは、アメリカ在住の講師が英検を中心とした英語資格試験の対策を、ZoomまたはGoogle Meetで1対1で指導しており、帰国後も同じ形で受講できます。

帰国後に受けやすい時間帯があるかどうかは、無料体験レッスンのときに相談できます。

よくある質問

帰国を控えたご家庭が気になりやすい点をまとめました。

帰国前に英検は何級まで取っておくべきですか?

一律の目安はなく、受ける予定の学校が何級をどう評価するかで決まります。

学校によっては取得した時期も指定されるので、志望校の要項を確認してから受験級と時期を決めるのが確実です。

帰国後は英語より日本語の勉強を優先すべきですか?

日本の学校の授業は日本語で進むので、日本語の勉強に時間が必要になるのは自然なことです。

英語は量を減らしてもよいので、読む・話す時間をゼロにしないことを目標にすると両立しやすくなります。

英検の合格に有効期限はありますか?

英検協会は、入試などに提出する証明書について、提出先によっては有効期限を定めている場合があると案内しています。

期限や取得時期の条件は提出先ごとに違うので、使う予定の学校の募集要項で確認してください。

相談だけでも受けられますか?

受講を決めていない段階でも、無料体験レッスン(初回1回・60分)で、帰国前の準備や帰国後の続け方を相談できます。

有料レッスンを予約した場合も、レッスンの12時間前までのキャンセルなら全額返金されます。

まとめ

帰国後に英語力が落ちやすいのは、英語を使う場面と読む量が環境ごと減るためです。

アメリカにいる間に、今の英語力を英検のスコアで残し、帰国後も続ける読む・書く・話すの形を決めておくと、帰国後の負担が軽くなります。

英語資格試験は目標と記録の両方に使えますが、入試では取得時期が指定されることもあるので、志望校の要項もあわせて確認しておくと安心です。

My Test Coachの無料体験レッスンは、今の英語力や帰国後に続けられる時間帯を確認したいだけでも構いません。

アメリカにいる今から、帰国後の英語の続け方を相談できます

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投稿者プロフィール

Manami Palmini
Manami Palmini
Manami Palmini(マナミ・パルミニ)/My Test Coach 講師・英語教育スペシャリスト
アメリカ・ニューヨーク在住。国際基督教大学大学院修了、ニューヨーク大学(NYU)大学院修了(芸術教育学・言語教育研究)。
英検1級/IELTS 8.0/TOEFL 100/TESOL(英語教授法)取得。早稲田アカデミー現役英語講師。
日本とアメリカで8年以上にわたり英語指導に従事し、現地校・日本人学校に通うお子さまの英語力育成、英検・TOEFL・IELTS対策、中学・高校・大学受験対策を担当しています。

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